パグ



パグ大好き.com>パグの歴史


くしゃっとつぶれた愛嬌のある顔をしているパグですが、小型犬の割にその起源が古い犬種としても有名です。その存在はなんと紀元前四百年より以前から確認されているというから驚きです。
当時の中国王室で飼育されていた犬がパグの原型といわれ、古代中国絵画で検証することができます。更に先祖を辿ると、極東地方にいたマスティフが小型化されたもので、チベットのスパニエル系の影響もあると推測されています。


パグがヨーロッパに持ち込まれたのはずっと時代が進んでからです。
オランダの東インド会社の交易によって、中国やインドといったアジアから西洋へと次第に広まっていったようです。
東インド会社の親会社であるオランダ王室は特にパグを可愛がり、王室の管理でブリーディングが行われて、その後オランダ王室のシンボルとなりました。王の肖像画にパグが描きこまれることもあったそうですし、墓標にまでパグの名前が登場したりもして、相当な愛着を感じます。


ショードッグの本場、イギリスへはオランダを経由して伝わったため、パグは「ダッチ・ドッグ」とも呼ばれていてオランダ原産だと思われていたようです。こちらの王室でもウイリアム三世以降、ビクトリア女王に至るまでパグはもてはやされ、王侯貴族や貴婦人達の人気を得ます。ナポレオンの妻、ジョセフィーヌが「フォーチュン」という名のパグを可愛がっていたことも有名ですね。

アジアのみならず、ヨーロッパでもパグは王室や貴族といった、上流階級の好む犬だったようです。
もともとヨーロッパでは狩猟や牧羊に犬を用いる伝統がありましたが、これらの犬のマズル(口吻)は大抵長く、鼻のつぶれたパグのような容貌や極めて不思議で可笑しいものと映ったのでしょう。
くしゃくしゃの顔の愛らしさに魅了されたヨーロッパの人々は、これを狩猟や牧羊に用いることはせず愛玩することにしたのです。

しかし短いマズルの犬の愛らしさに目覚めた人々は、イギリス在来の犬種のマズルを短くするブリーディングなどを行い、ヨーロッパ全体で短吻犬種が流行するきっかけを生みました。

さて、このようなパグですが、犬種名も独特だと思いませんか?
短い名前なので実は「パグ・なんとか・かんとか」を略しているのかと思ったら、本当に「パグ」という犬種名と聞いてびっくりしたことがあります。

このパグという名前の由来にはいくつか説があるようです。
頭の形が斧や握り拳に似ており、それを意味するラテン語から命名されたとか、ペットとして飼育されていたサルに似ていたからその名前からとったとか。
起源が古い犬ですし、アジアからヨーロッパへと広い範囲で流行していた犬種なので、説が一定ではないのかもしれませんね。ドイツでは「モプス(しかめつら)」、フランスでは「カーリン(パグ愛好家の俳優の名前)」などとも呼ばれ、今でも衰えない人気の程が伺えます。

アジア、ヨーロッパと広まっていったパグですが、イギリスなどのドッグショーでもその存在をアピールしていきました。その後1885年にアメリカでも犬種として公認され、現在の白っぽいパグやブラックの被毛のパグが出来上がったといわれています。
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